アルバイトとパートの違いとは?
求人情報を見ていると、「アルバイト」「パート」という言葉が使われています。
この違いって何なのでしょうか?
正社員ではない従業員だという事はわかります。
でも、正社員ではないからと言って、アルバイトやパートが「短期雇用」というわけでもありません。
スーパーなどでは主婦のパートさん達が10年以上も頑張っていて、後から入って来た新人の正社員に仕事を教えたりもしています。
学生の場合も、長くやろうと思えば、高校の3年間と大学の4年間で7年間は勤務可能です。
「学生アルバイト」「パートのおばさん」
よく耳にする「学生アルバイト」とか「パートのおばちゃん」という表現があります。
この言葉が、アルバイトとパートの言葉の意味をよく表しています。
つまり、「アルバイト」は、学生の非正規従業員のことを表し、
「パート」は、主に主婦の非正規従業員のことを表しているのです。
これらに関して厳格な区分はなく、昔からの慣習で呼ばれているのです。
「アルバイト」 という表現
「アルバイト」という語句を広辞苑という辞書で調べてみました。
まず、ドイツ語のArbeitの事でした。
学生・研究者などが本業の傍らに行う仕事。内職。また、それをするひと。バイト。
英語かと思っていたら、ドイツ語だったとは意外でした。
では、英語では何と言うのか調べたところ、「part time job」「side job」「summer job」という3つの語句がありました。
また、アルバイターという言葉もある事を知りました。
これは、広辞苑によると、
「Arbeiter」というドイツ語で、意味は、臨時雇いの労働者と言う事でした。
「パート」という表現
「パート」という語句を広辞苑で調べてみました。
パートタイマー、パートタイムの略、という事です。
で、さらに調べると、
「パートタイム」は、慣行あるいは標準の労働時間より少ない時間を勤務する制度。短時間勤務制度。となっていました。
また、対義語は、「フルタイム」です。
「パートタイマー」はパートタイムで働く人。正規の従業員より短い時間勤務する人。パート。となっています。
「パート」は、英語の「part」で、「一部」という意味で、パートタイムは、"一部の時間働く事" が元々の意味だとわかります。
ただ、実際には正社員と同等に定休日以外、毎日8時間働くパートの従業員もいますが、この言葉が使われ始めた頃は、
数時間だけの勤務だったのでしょう。それが働き方の変化によってフルタイムの正社員と同等に働くパート従業員も出現してしまったと
いうことでしょう。
会社や店による慣習
やはり、巷では、「アルバイト」は学生、「パート」は主婦、という大まかな定義があるようです。
あるスーパーマーケットの求人で、アルバイトとパートの違いがわかる表現を見つけました。
パート 時給 930円
アルバイト 高校生 時給 930円 大学・専門生 時給 950円
この表記からわかる事は、アルバイトは、高校生・専門学校生・大学生が対象になっているという事です。
さらに、待遇面ついての記載では、
【パート】
賞与年2回、慶弔休暇、介護・育児休暇、産前産後休暇、買い物割引、レジャー施設割引制度、退職金制度、
65歳定年制(70歳までの再雇用制度有り)
【ア・パ共通】
昇給、交通費全額支給、有給休暇、制服貸与
と記載されていました。
パートに関してだけ、いくつかの特典のようなものが用意されていますね。
しかも、産前産後という言葉からもわかるように、主婦を対象として記されているようです。
つまり、子育て中の主婦でも安心して働けて、買い物や行楽に関してもお得で、中高年になるまで長く働く事ができ
退職金もでますよ、という嬉しいものです。
「フリーター」はアルバイト? パート?
ここ20年位の間でしょうか?
「フリーター」という言葉が使われ始めました。
これは、主に20代の若者に対して使われるもので、学生や正社員にならずにアルバイトをするというものです。
では、前述のアルバイトとパートの区分けについて、フリーターはどちらに入るのでしょうか?
これも、厳密な定義はありません。
筆者のイメージでは、どちらも有り、というところでしょうか?
同じ20歳の若者でも、フリーターの方が学生よりもパートという区分に含めやすいでしょう。
と同時にアルバイトと表現しても、学生とも思える見た目の若さから違和感はありません。